Miguel de Cervantes’s “Don Quixote“ by Gustave Doré, 1863.

皆さんは「ドン・キホーテ」という文学作品をご存知でしょうか。
風車に立ち向かう老人の話といえば聞いたことのある方も多いでしょう。
この本の作者はミゲル・デ・セルバンテスというのですが
この方、そうとう破天荒な人生を送っています。
今日はその彼の人生についてご紹介しましょう。

作家といえば文学青年的な人物を普通の人は思い浮かべますが、
このセルバンテスさん、バリバリの武闘派です。
スペインの軍人としてレパントの海戦に従軍し、
その後も何年も戦場で戦っています。
その戦いぶりは勇者と呼ぶにふさわしく、感謝状ももらっています。

その後彼は海賊の捕虜になるのですが、
ここでも彼は持ち前のしぶとさを発輝、
4回も脱走しています。
(結局失敗しています)
作家というよりハリウッド映画の主人公のような行動力です。

その後色々あって監獄に入れられるのですが、
彼はこの時に「ドン・キホーテ」の着想を得ました。
この作品で彼は歴史に名を残すのですから、
まさに転んでもただでは起きない男です。

そして監獄から出た後ドン・キホーテは出版され
セルバンテスはベストセラー作家になります。
これで彼は成功者としてさぞかし豊かな生活を送ったんだろうと
皆さん考えるでしょうが、実はそうではありませんでした。

彼はドン・キホーテがベストセラーになる前に版権を安く売り払っていたので、
どれだけドン・キホーテが売れても貧しいままだったのです。
そして彼は貧しいまま人生を終えるのですが、
彼の人生、映画の主人公よりも破天荒です。
人生の破天荒ぶりでも作家としての能力の高さとしても、
もうこれほどの人物は地上に現れないでしょう。

don_quixote
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